対人賠償保険と対物賠償保険の補償内容と補償額

対人賠償保険

不幸にも事故を起こした上に、その相手方の身体に損害を負わせてしまった場合に支払われるのがこの対人賠償保険です。

 

相手方の身体の損害への補償は2段構え

意外と知られていないのですが、対人賠償保険は、自賠責保険の上乗せ保険です。

 

自賠責保険とは車検のたびに強制的に加入させられる保険のことです。

 

交通事故により相手方が怪我をしてしまったり死亡してしまった場合に保険金が支払われます。

 

ただし、その上限が決まっていて、怪我(傷害)の場合は120万円、相手の方が死亡してしまった場合は3000万円、後遺障害の場合は75万円〜4000万円が限度となっています。

 

実は自動車保険の対人賠償保険は、この自賠責保険の限度額を超えた部分について支払われるのです。

 

任意保険会社が全額支払っているように見えるかもしれませんが、実は保険会社が立て替えて支払ったのちに、自賠責保険会社に請求しています。

 

対人賠償保険はどうして必要なの?なぜ「無制限」にする必要があるの?

だったら、任意保険の対人賠償なんて不要じゃない?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

怪我(傷害)の場合は120万円、相手の方が死亡してしまった場合は3000万円、後遺障害の場合は75万円〜4000万円も補償されるなら、対人賠償保険はいらないと思う方が結構いらっしゃいます。

 

しかし、120万円って大きな金額に思えるかも知れませんが、被害者が4カ月ほど通院すればその支払保険金は120万円を軽く超えてしまいます。

 

また、相手を死亡させてしまったり、後遺障害を負わせてしまった場合の賠償金は3億円を超えるケースもあります。

 

つまり、万が一事故を起こして相手に損害を与えてしまった場合、自賠責保険だけでは全く足りませんし、自分で支払える金額でもないということです。

 

しかも、自賠責保険の場合は、治療費の支払い、相手との交渉、診断書などの必要書類の取り付けなど、すべてを、加害者もしくは被害者が行わなければなりません。慣れていないととかなり面倒な手続きです。

 

ですから、自動車保険(任意保険)に加入して、対人賠償保険を「無制限」にすることは必須です。

 

対人賠償で支払われる保険金ってどんなのがあるの?

怪我の治療費に始まり、通院するための交通費、怪我で会社を休んだ場合の休業損害費用、それから治療期間に応じた慰謝料、後遺障害の賠償金等が支払われます。

 

万が一、相手方が死亡してしまった場合には、生きていれば獲得することができたであろう金額も支払います。葬式費用などもこの保険に含まれるのです。

 

そして、それらの示談を締結するためにかかる、弁護士費用や裁判費用なども対人賠償保険から支払われます。

 

相手が病院に行かなかったけど対人賠償保険は支払われる?

相手に怪我をさせてしまったけど、擦り傷程度で病院には行かなかったというケースがたまにあります。

 

そういう場合には、対人賠償保険からは1銭も支払われることはありません。

 

対人賠償保険、というよりは日本の判例で定められている「怪我」とは医師の診断があって、初めて認められます。医師の診断なく、自分で絆創膏を貼ったり湿布を貼ったりして治療してしまうと、治療費も慰謝料も支払われませんので注意してください。

 

もし相手方が、「大したことないから病院には行かない」と言っても、見た目に怪我をしていれば病院に行くように、伝えたほうが無難です。

 

その時に病院に行かずに、怪我が完治した後で慰謝料を支払えなどと言ってくるケースがあります。

 

そういう場合は保険会社は手出しが出来ませんので、自分で交渉しなければならず、大変な目にあうことが多いのです。

 

 

対物賠償保険

交通事故により、他人の所有物を壊してしまったり、汚してしまったりした時に使うのがこの保険です。対人賠償保険と並んで自動車保険のメインともいえる補償ですね。

 

壊したり汚してしまった他人の所有物を、元に戻すための費用と、示談締結までに費やす弁護士費用や裁判費用などが支払われます。

 

意外!と思うかもしれませんが、事故の相手との交渉が難航した場合に弁護士を依頼したりですとか裁判を起こした時にかかる費用などは、対物賠償保険から支払われるのです。

 

ただ、保険会社が「相手に対応するために必要である」と認めた場合に限りますので、自分の要求を通したいがために対物賠償保険を使って弁護士を依頼することはできません。

 

実際にどんなモノを賠償するの?

対物賠償保険の賠償は、車だけではなく様々なものに及びます。

 

道路に標識、ガードレール、信号、民家、ペットなど挙げれば切りがありません。ありとあらゆるものの賠償金を支払います。

 

その分、その賠償金も多岐にわたります。数千円というケースから数億円という莫大なものまで様々です。

 

数億円だなんて、そんな事故滅多にないじゃないと思うかもしれません。確かに数億円となると滅多にありませんが、1000万円を超える賠償金というのはザラにあります。

 

身近なものでいくと踏切や信号機です。それから、家や商店に衝突してしまった場合もそれぐらいの金額になります。

 

車だって高級車を全損にしてしまえばあっという間に1000万円です。

 

対物賠償保険は無制限

この対物賠償保険に、無制限で加入して入れば自己負担が生じることは一切ありません。

 

ただ、無制限ではなく1000万円というような上限額を設定している場合は、その金額を超えると全額自己負担になってしまうので注意が必要です。

 

それだけではなく、保険会社による示談サービスも受けることが出来なくなりますので、相手方との交渉を一手に引き受けなければならなくなります。

 

弁護士に依頼すれば多額の費用がかかりますし、自分で行うとなると、心理的、物理的にも負担が増大してしまいます。

 

そうならない為にも対物賠償保険は「無制限」を選択しておきましょう。

 

相手の車の修理費はいくらでも支払われるの?

対物賠償保険を「無制限」にしておけば、相手の車の修理費はいくらでも支払われるの?

 

その答えはノー!です。

 

無制限に加入しているんだから、相手の車を元に戻すための修理費用はいくらでも支払われるよね、と思いがちですが、その車の「時価額」までしか支払われません。

 

時価額とは、同程度の車を手に入れることが出来る価格です。市場価格とも言います。ただ10年以上昔の車となると新車の10%の金額になるケースが多いようです。

 

例えば相手の車が10年落ちの軽自動車で市場価格が13万円だったとしましょう。しかし修理費用は50万円以上かかるという場合でも、対物賠償保険では13万円が支払い限度となります。

 

じゃあその差額は自分が負担するの?と思うかもしれませんがそんなことはありません。

 

日本では、「モノの賠償はその時価額が限度です」と決まっていますので、負担する必要はありません。

 

法律で定められた賠償はすべて対物賠償保険でカバーできるようになっていますので安心してください。

 

もし修理費用を全額支払え!と相手方がクレームをつけてきた場合は保険会社がガッチリとあなたを守ってくれます。

 

ただ、このようなケースの場合、相手方はなかなか納得できませんので、示談交渉が長引くことがあります。

 

そんな時に役立つのが「対物超過修理費用特約」です。

 

「対物超過修理費用特約」についてはこちらで詳しく解説していますので、ぜひご確認下さい。
自動車保険の特約・保険料よりメリットを優先してつけたいもの

 

旦那の車にぶつけちゃったけど支払われる?

この保険の中でいう「他人の所有物」とは、親、子、配偶者、自分以外が所有している者です。

 

ですので、旦那の車にぶつけてしまった場合には、保険金は支払われないのです。旦那が車両保険に入っている場合はそちらで修理するよりほかないのです。

 

同じように、自分が所有する自宅のガレージにぶつけてしまった、というケースでは対物賠償の支払い対象となりません。

 

じゃあ「兄の車をこすっちゃった」というケースは?というと、多くの保険会社で支払い対象となります。

 

対人賠償保険と対物賠償保険を「無制限」にする理由をご理解いただけましたでしょうか?

 

当サイトでおすすめしている3つの自動車保プランでは、対人賠償保険・対物賠償保険ともに補償額は当然「無制限」にしています。

 

タイプ別!おすすめの自動車保険3プラン